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2.米 国 編
サンフランシスコ : 開業年 1912年 営業キロ数 115.1km(6系統)ミュニ・メトロとレトロカー1系統、車両数 151両 軌間 1435mm
この都市としての特徴としては、通勤、生活、観光としての役割を果たす目的で、主に地上を
走行しますが、市内中心部のマーケット・ストリートの地下走行し、BARTとの乗り換えも出来る
ようにしています。多種の交通機関から1つの駅に都市間鉄道と路面電車をつなぐ、取組をし
ています。この都市はアメリカで最初にLRTを導入したと言われ、路面電車の路線を1980年
にLRTとしました。これには、街の形態がかかわっており、街まで4km弱のトンネルを抜ける
必要があったため、LRTが有効でアンダーパス式の地下停留所もあります。
左の車輌の仕様は、全長23m、幅22.7m、高さ3.7mで、落書き対応窓、車内は22度に保つ空
調が装備されています。車両メーカーはアンサルドブレーダ社製
(2016年確認できませんでした)
ケーブルカー : 開始年 1873年 軌間 1067mm 1.パウエル - ハイド線、2.パウエル - メイソン線で車両数28両
3、カリフォルニア・ストリート線で車両数12両
ケーブルカーは3路線あり、直径は約3.2cm×6のワイヤーとし、それぞれのワイヤーを19本で寄り合わせケーブルとしています。ケーブル
が送り出される速度は15.3km/h、出力(380kw)です。そこで、乗務員は、ケーブルをつかむレバーやブレーキ、左にあるのは変速機用レ
バーを操作して急勾配でも問題なく運行しています。確かに、原理はロープウエイと同じです。このケーブルはケーブルカー資料館に動力
があり、昔は蒸気で動かしていたとのこと。また、ケーブルも30m以上も伸びることがあり、その際は、この動力がある滑車で調節するそう
です。下写真が、ケーブルを動かしているところで、資料館にもなっています。住宅街では、ケーブルが動いている音が気になりました。
2016年3月 まず、3日券 26ドルをバード駅の地下空間(天井無し)から地上に上がった乗場近く(進行方向左手のチケット
売り場)で購入し、2日間何度も乗りました。乗車してから車掌さんに1回券(7ドル)の購入もできます。途中下車や路面電車や
バスも乗車でき、得だと思います。 1日券でもコインで月と日を削ります。なんか、感触が楽しいです。 なんかに似てます…
私は、サイトで調べていったように26ドルで購入したのですが、左上に31ドルと記入されていますが、期間、観光とか特別な
割引があるのでしょうか?
車両の全長8.6m、幅2.4m、そして重さは約7tです。定員は60名で、座席は29名。
車両のほとんどは、Muniの木工部門で1990年代に製造あるいは修復されたものです。
.左がパウエル - ハイド線とカリフォルニア・ストリート線が交差する信号所で、
右が資料館(入場無料)内にある車両内のケーブルをつかむ装置
トラム :
最初のページで説明しましたが、サンフランシスコでは、Fラインと呼ばれ、マリンハーバーから海岸
沿いをスー・ビアーマン・パークまで街の海岸沿いを走り、東西のケーブルカー終点に接続、そこから
街中のマーケット・ストリートを走ります。乗車した感じは、旧型バスのような配列、椅子もソフトで乗り
心地はいい方でした。外観は古いですが、日本の路面電車より一回り大きく安定性があるように見え
ました。右側の写真で停留所にスロープがありますが、車椅子の方が乗車できるようになっています。
シアトル : この都市は、コストコ、ショッピングモール、マイクロソフト、アマゾン、コーヒーのスターバックスの発祥の地
ここには港があり、太平洋とつながっており、木材業で有名なポートランドまで川で貨物船で行くようです。
川は深く真水、海でついたふじつぼ(貝)を船本体から落とす役目と、サビないよう走行中に洗浄する役目と
一石二鳥となる場所だそうです。(ガイドさんが言ってました)
トラム :
シアトル市内のダウンタウンにあるウェストレイク・センター北側とサウス・レイク・
ユニオンを結ぶ路面電車です。
シアトルの路面電車は1884年の馬車鉄道開業に始まり、近郊都市まで含めて路線が
発達していきましたが、戦後の車社会により廃止されました。しかし、市内の渋滞が激
しくなるにつれトラムの価値が高まり、2007年12月12日にダウンタウン中心部のWestlake
Hub駅と北部の海沿いのFairview & Campus Drive駅間2kmが開業。複線で全部で11
の駅があり、途中別々の道路を走る単線区間があります。
実際は2駅間の往復ですが全線がループという考え方で運行されているので、終点から
折返線に向かう際に乗車していても問題なく、乗務員が車内を歩いて反対の運転台へ向
かうので、乗車していても問題ありません。切符は停留所の販売機で購入しますが、刻印
時刻から1時間2.5ドルで、この間は乗り降り自由となっています。この券売機も他の都市
同様、クレジットカードが使えます。
車両は1990年創立のチェコ・イネコン(INEKON)社製のTorio-12型を
使用しており、今風の低床3連節車体の路面電車です。全長20.13m,
幅2.46m,空車質量26t,最高時速70km/h,電動機90kW×4等々と
なっています。車両の色は赤,緑,青,紫等があります。
リンク・ライト・レール :
ダウンタウンからシアトル・タコマ空港まで3ドルで、私は紙幣で購入)
2009年7月18日に開通。自転車・車椅子も乗せることができます。
右側が領収書、左の乗車券は信用方式なので、見せることはないです。
車内は、まだ新しいせいか、快適に乗車でき自転車(2台)をぶらさげるところもあり
折り畳み椅子もあります。ただ、先頭車の前の部分に段差があること、通路が狭いこ
ともあり、混んでる際は、旅行者の旅行カバンを置くスペースに苦労します。
終点の駅から空港までも右下の写真のように10分ほどかけて、ホームから空港へ
途中は駐車場棟になっています。その上、ANAに乗る場合は、空港の端から端まで
歩くので、動く歩道か乗り物がほしいところです。
ダラス(DR) : 開業年 1988年 5.8km 1996年 70.4km 軌間 1435mm 停留所数 122 車両数 115
左端の車両が近畿車輛から導入されているameriTRAM 左は同じ近畿車輛から導入されていた車輛の中間車両を低床車にしたものです。
ダラスでも自動車による交通渋滞や環境問題、身障者、高齢者に対してのバリアフリー化と、中心市街地の活性化を考え、1996年に
導入され、車両数40両、営業路線32kmで開始、市街中心部は歩行者と公共交通機関のトランジットモールとして自動車規制をし、郊外
を時速104km/hで走り、バスや駐車場とパークアンドライド方式を導入しています。一番左のトラムは、100%の低床とし、停留所と段差
をなくすために油圧サスペンションで車両を調節しています。さらにリチウムイオン蓄電池を使って架線レス区間を走行できるため、ニッケ
ル水素などの従来の蓄電池に比べて、軽くて小さく、高出力、大容量のため、車両のスペース効率、省エネにも役に立ちます。
この青い車両は前車両の1.3倍の人員乗車率、最高速度80km/h、出力120kw×4 DC750V 車両タイプ3種類あります。
タイプ300 : 全長 20m 幅 2.65m 高さ 3.8m 乗車人員 115(28席)
タイプ500 : 全長 30m 幅 2.65m 高さ 3.8m 乗車人員 150(62席)
タイプ700 : 全長 30m 幅 2.65m 高さ 3.8m 乗車人員 190(96席)
ロサンゼルス : 開業年 1990年 営業キロ数 88.4km(3系統) 軌間 1435mm 停留所数 122 車両数 115
電圧供給方式 架空電線方式
3系統の営業路線
1.ブルーライン : 開業年1990-1991年 営業キロ数 35km 停留所 22駅 車両数 69
2.グリーンライン : 開業年1995年 営業キロ数 32km 停留所 14駅 車両数 34
3.ゴールドライン : 開業年2003年 営業キロ数 31.7km 停留所 21駅
この都市も路面電車が、自動車の普及により1961年に廃止しましたが、交通渋滞、大気汚染、
市街地中心の過疎化など都市問題が深刻化し、改善策として1990年に廃止しました。しかし、都市
交通の進展のため、路線の一部のロサンゼルス〜ロングビーチ間(最高時速88km/hを走行)で開通
させました。この開通時の車両も日本製でした。また、料金は均一制で乗車前にホームで買いますが
1日乗車券もあります。広大なアメリカでの利用価値は大きいです。
1995年には、LRTであるグリーンライン(営業キロ:32km)の環状線が開通し、2003年には、ゴールドライン(営業キロ:22km)が
開通となりました。どちらも高速道路の中央を走行する部分があり、ゴールドラインには、パークアンドライド駐車場があります。
(写真左:グリーンライン 写真右:ゴールドライン)
ボストン : 開業年 1856年 営業キロ数 50km(5系統) 停留所 66 軌間1435mm
この都市でもいろいろラインがあり、グリーンラインが路面電車になっています。
特徴としては、1890年代に都心部を地下走行することで開通し、郊外を通常の
トラムとして運行されました。
アメリカでは最初の試みで、車両も一部は日本製のものが走行しています。料金
では、昔、料金がかからない制度がありましたが、現在は、信用方式で料金がかかっ
ています。実際、地上部の距離を見てみました。
地下駅では、ホームの段差もほとんどないので横断できそうです。実際、歩いているWEBも
見ました。
北部 サイエンスパーク-レックミアまで地上 距離 0.80km
南部 ノースイースタンユニバーシティ-ヒースセントまで地上 距離 2..57km
南西部 ブランドフォードセント-ボストンカレッジまで地上 距離 6.44km
西部 メアリーセント-クリーブランドサークルまで地上 距離 3.54km
北西部 ボストンイースト-ボストンチェスナットヒルAveまで地上 距離 4.83km
(ボストンチェスナットヒル以降は、重複するためカットしました。)
合 計 18.19kmとなりました。
サンディエゴ : 開業年 1981年7月 営業キロ数 86.1km(3系統) 停留所 53 車両数 188 軌間 1435mm 最高速度 89km/h
サンディエゴも1887年にトラムは開業し、その後路線網を拡大していきましたが、1920年代には
車の攻勢で衰退を始めました。
第2次大戦期にガソリン規制もあり、一旦その勢いを取り戻しましたが、1949年に
全廃されました。
サンディエゴではハイウェイ基金の1%を交通改善に当てる法案として1975年に制
定し、これによって、今日のサンディエゴ・トロリーの基礎となる交通理事会(MTDB)
が設立されました。そして、車社会の諸問題を抱えながら、路面電車の復活にハイ
ウェイ基金の一部を交通改善のために活用し資金を蓄え、廃止予定をしていた貨物
線を買収し、計画的に進め1981年に開業しました。
これがメキシコ国境まで続くブルーラインと言われたもので、メキシコまで日帰りも可
能としました。さらにルート変更を1997年に、2箇所の新しい路線が開業しています。
その中にはLRTを中心とした街の再開発し、駅周辺にパークアンドライド方式の駐車
場を準備も行いました。これには、時期的に建設費がきわめて安価であったことや運
営にあたっても好成績を収めたためと言えるでしょう。補助が当然と考えられていた
アメリカで、運行費の9割を運賃収入で稼いだのです。
無料駐車場が多く、MTSトロリーステーションで利用可能ですが、任意のトロリー駅で
駐車場は24時間に制限されています。しかし、それ以降の駐車については、トランジットストア
で対応できます。
ブルーライン 単独駅 12駅 共用駅 6駅 グリーンライン 単独駅 21駅 共用駅 5駅 オレンジライン 単独駅 9駅 共用駅 10駅
ヒューストン : 開業年 2004年 営業キロ数 12.1km 停留所 16 車両 全長29m 220人(72席)の低床車(シーメンス製)
車両数 18両 軌間 1435mm(右写真は最近の車両h3)
この都市も都市交通問題により、税金(消費税)の一部を都市
交通対策のために使用し、2004年に開業しました。
また、20ヵ所以上のパークアンドライド、14以上のLRT用
センターを設けました。現在、ダウンタウン、ミッドタウン、博
物館地区、テキサスメディカルセンターを走行するレッドライ
ンがあり、この路線の延伸及び、新路線開設を計画中です。
さらに英語とスペイン語で、車内アナウンスをするほか、
車両にペットを乗車させることもできます。
路線延伸計画については、 北ライン/レッドライン拡張(開業予定:2013年12月)
南東ライトレールライン/パープルライン(開業予定:2014年秋)
イーストエンドライトレールライン/グリーンライン(上記と同様)
トレントン : 開業年 2004年 営業キロ数 54.4km
軌間 1435mm
この都市の特徴は、ある貨物線を借用して、2002年に始発
駅、終着駅を他の都市交通と連絡するように開業しました。
また、併用、専用軌道とどちらもあるほか、パークアンドライド方
式や電気式の軽量気道車を採用しており、非電化路線でとして
珍しいです。
路線は大部分が専用軌道で、トラムとしての役割の他、ライトレ
ール型車両でも郊外になると高速で走行します。しかし、乗客は
短距離利用者が結構多く、リバーラインでは自転車の車内持込
が許可されています。
路線としては、1.ハドソン・バーゲン・ライトレール、2.ニューア
ーク・ライトレール、3.リバーラインの3路線があります。
特にリバーライン は、トレントンからカムデンの55kmを結ぶ、ラ
イレールとしては、長距離を走行する珍しい路線です。
右下の車両は、日本の近畿車輛のものです。
全長 2.674m 幅 2.68m 高さ 3.63m 定員 190(68席)DC750V
架空線方式で低床車
フィラデルフィア : 開業年 1858年 営業キロ数81.9km
全長16m 軌間 1581mm
車両数141両(LRT)を日本から1980年に納入する。
2014年調べでは、市内中心6路線をルート(10、11D
11Y、34、36、100)を走行して、郊外を3路線(ルート
100)が走行、また、市の中心地では地下を走行して
います。
サクラメント : 開始年 1987年 営業キロ数 60.2km 車両数36両
軌間 1435mm 停留所 31 車両数 400席
ダウンタウンサクラメントと市の東部と北東部の郊外を結ぶ路線で
開設されました。現在では2路線(ブルーラインとゴールドライン)があ
り、両路線は矢印の「←」の形のようになっていて、矢じりの「く」の部
分がブルーライン、矢柄の「―」の部分がゴールドラインになります。
総営業キロは、開業時の倍となっていて、当時29.45kmで開設した
部分も33.15kmに延伸されました。また、10のパークアンドライト駐車場を
用意して、渋滞緩和、省エネ、公害防止に役立ています。
車体仕様 :
全長 24.286m 幅 2.65m 高さ 3.66m 乗車人員 264人
起動方法 DC750V 架線方式
サンノゼ : 開始年 1987年 営業キロ数67.6km(3路線) 停留所 62停留所
軌間 1435mm 動力 DC750V 架空線方式
1987年の開業時から2003年9月までの間、VTAライトレールは入り口に段差のある電車を
使用・運行していたが、2002年に近畿車輛製の超低床電車 (LRV) を導入しました。
ダウンタウンからマウンテンビュー、ミルピタス、キャンベル、アルマデン・ヴァレーを結ぶ
ライトレール・システムがあります。サンノゼ歴史博物館からの歴史的市街電車は休日に
ダウンタウン内のライトレール路線で運行します。バートを誘致しイーストベイを経由してサ
ンノゼまで延ばす長期計画があります。(2014年調べ)
車体仕様 :
全長 27.114m(3連車体) 幅 2.645m 全高 3.38m 最低地上高さ 36cm
乗車人員 170人(65席) 最高速度 90km/h
2010年 バンクーバー オリンピックライン
バンクーバーでは、路面電車「オリンピック・ライン」が冬季五輪開催期間限定でした。
これは、期間中、市中心部で車両の乗り入れが規制されることなどから、渋滞緩和や
輸送力アップを計るもので、さらにパラリンピックが終了するまでの間、6〜10分間隔で
運行し、6時30分〜24時30分までで、運賃無料でした。
車両は、ベルギー(国)のブリュッセルからレンタルしました。
車 両 : 全長 32m 高さ 3.4m 幅 2.3m
最高時速70km/h 定員 座席50人 総定員128人
車いす等スペース2 サイドドア幅1300mm 5ドア
幅650mm 1ドア
さらに新交通システムとして、昨年に市街中心部と国際空港などを結ぶ総延長19km(16駅)無人新交通
システムが開通、市街地は地下を通過し、選手村などを経由して、地上に出た後は隣接するリッチモンド市
に入り、スピードスケート会場への交通手段となります。それから枝分かれして、終点の空港駅までは25分
前後で結びました。 右側地図
1972年 札幌で第11回冬季オリンピックが開催された際、私は当時、
小学生で地方におり、地方から札幌へ見に来た時、オリンピックだけで
はなく、地下鉄がゴムタイヤであること、札幌から真駒内に向かっている
うちに地上に出たときの驚きを今だ覚えています。
地下鉄がどこから入ったのでしょうか?という話を聞きますが、あの頃
の私は、なぜ、地下鉄が突然地上に出てくるのか疑問でした。
札幌の地下鉄の地下から地上部を体感するには、地下鉄南北線平岸駅と南平岸駅間です。
ボルチモア : 開始年 1992年4月 営業路線48.3km 軌間 1435mm
車両数 53両 動力 DC750V 乗車人員176(91席)
ボルチモアライトレールはボルチモア、メリーランド州、そして米国だけ
でなく、その周辺の郊外も運行されています。ダウンタウンでは街の通り
を使用しており、駅前では地上では見つけずらく駅前歩道の片隅のレス
トラン横に狭い階段があり、降りると構内の片隅にホームが作られていま
した。
歴代の路面電車です。主に運行されているのは、右の2両でしょうか。
この他にも米国では、いろいろあります